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黒い扇風機 浪速のモッツァレラ (30/6476)

歌唱
その日黄色い空に浮かんだのは
巨大な黒い扇風機
くるくる廻り廻りながら
みえない毒を振りまいた

いつだか君が言っていたね
「世界の終わりが好き」だって
僕はなんのことかわからなくて
曖昧に笑っていたっけ

そのあと君は転校してしまったね
世界に絶望したのかな
僕は屋上から街を見下ろして
君のいない風景に寂しさを覚えていた

そしたら突然暮れなずむ空がレモネードの
色に染まっていって 大都会から
謎の飛翔体が灰色の軌跡を
描きながら飛んでいたんだ

その日黄色い空に浮かんだのは
巨大な黒い扇風機
くるくる廻り廻りながら
みえない毒を振りまいた

いつのまにか大都会は瓦礫の山
世界は滅亡したのかな
僕はなんのことかわからなくて
境界をもやの中に求めていた

そしたら突然はばたけない鳥に乗った
君の姿が現れて 空中から
謎の抒情詩を目を瞑って
歌うように呟いたんだ

罪が何を意味するのか身を持って
理解していただきたい そして
十字架を背負いながら
贖罪の日々が始まる

その日黄色い空に浮かんだのは
巨大な黒い扇風機
くるくる廻り廻りながら
みえない毒を振りまいた

そして青白い光が溢れてきて
僕の身体の設計図が歪みはじめた
これが君の望んだ世界なんだろう?
見えないピースは全て揃ったんだ

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