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畦道 浪速のモッツァレラ (29/8641)

歌詞










朝は仏飯器に
俺は二口飯を盛る
線香の匂いも慣れてきて
外はもう春本番

母の念仏聞くたびに
俺は口をつぐむ
新香の塩気を噛みしめて
遠い記憶は春のなか

挫折を知らないお前のことを
憎んだ俺を許してくれ



お前の棺桶に詰めたのと
同じ花を一杯に供える
退紅の花びらを

予報外れの春暑し日に
お前に顔を
合わせに行くよ



畦道を歩くたびに
やるせなさに駆りたてられる
無力な掌じっと見て
風はもう秋模様

べそをかかないお前のことを
羨んだ俺を許してくれ



お前がいちばん好きだった
季節の花を一杯に供える
秋桜の花びらを

予報外れの秋暑し日に
お前に顔を
合わせに行くよ



秋風の吹く寂しげな林を
首をすぼめて歩いていく



お前の棺桶に詰めたのと
同じ花を一杯に供える
退紅の花びらを

予報外れの春暑し日に
お前に顔を
合わせに行くよ

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