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共有地の悲劇 ネッシーくん (28/5448)

歌詞




とある静かな田舎の住宅街に
町民の娯楽のために建てられた
無料のライブハウスがありました

町民はそこでポップスや民謡など
健全で皆が楽しめる曲を歌い
和やかに親交を深めていました



ある日ライブハウスに見知らぬ若い男がやってきて
見たこともない激しいロックを披露してみせた
どこからかやってきた人々は男のロックに喝采を浴びせ
その日からライブハウスはロック一色になった

喝采を浴びようと次々ステージに上がる若い男たち
目立った者勝ちの無料ライブは過熱を続ける
若者の好みに合わせ激しさを増すサウンドに
かつて町民が愛した優しい音色はなかった



もうあのライブハウスは取り壊されたという
なんでも騒音に苦情が出たらしい
結果として静かなあの田舎町は
さらに静かになってしまったようだ

皆で楽しめるはずの共有地が
愚かな利用者によって悲劇を生み出す
きっとあなたもすぐ身近なところで
同じ悲劇を知っているはずだ



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