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父に捧げるバラード 海変態 (18/6569-csRX)

歌詞
「お父さん、今僕は思っています。僕に
五反田なんか、なくなってしまったんじゃないかと。
そして、ひとつ残っている五反田があるとすれば
お父さん、それはあなた自身です。

あなたは、何から何まで故郷そのものです。
今、こうして静かに目をとじていると、お父さん、
あなたの声が聞こえてくるんです。
聞こえてくるんです。」

今も聞こえる あの シロモミの声
ぼくに人生を教えてくれた
やさしいシロモミ

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「コラ!タカヒロ!何ばしようとかいなこの子は、
おまえ、はよ学校いってこんか。デレーッとして。
近所の人からいつも、おまえ何てウワサされようか、
知っとうとか。会計士の唐澤ん方の息子は、

ロリドル狂いのバカ息子、バカ息子って、
噂されよっとお。どうしてまた、
こげん頭の悪か子のできたとかいなね。
ほんなこと、父ちゃん情けなか。あの日、あの日、

母ちゃんがシミーズ着て誘ってこんかったら、
おまえのごたあ、バカ息子はできとらんとにねえ。
ほんなことが。

待て!待てタカヒロ!またアイスば だまって
もって行きよろうがこの子は。ほんなこと
はらん立つ。中学校一年の時ゃ、
おまえ、虫歯だらけやなかったか。


まだ判らんとか。父ちゃんが、この事務所を経営するために
どれだけ苦労しようか、血と汗と泪でよごれた男の半生が、
まだわからんとか、このバカ息子は、ほんなこと。アホ!

行ってこい!どこへでも行ってきなさいタカヒロ。
おまえのごたあ息子が おらんごとなっても、
父ちゃん、なあもさびしうなか。
死ぬ気で働いてみろ、タカヒロ。

働いて、働いて、働きぬいて、遊びたいとか、
休みたいとか、そんなことおまえ、
いっぺんでも思うてみろ。そん時ゃ、そん時ゃ、
タカヒロ、死ね!

それが、それが弁護士ぞ。それが男ぞ。
おまえも故郷をすてて、虎ノ門へ行くかぎりは
輝く日本の星となって、帰ってこいよ。
行ってこい。どこへでも。」

今も聞こえる あの シロモミの声
ぼくに人生を教えてくれた
やさしいシロモミ

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