ただ愛されたかった
尊敬し愛するお父さんに愛されたかった
しかしお父さんは僕がどんなに優秀になっても
弟たちと平等に愛した
だから僕は
お父さんの愛を全て受けるため
お父さんが愛を僕だけに注ぐため
弟たちを
次男を用水路に誘い込み
三男コーランとともに燃やし
四男を樹海に連れ込んで
五男と母は核実験の犠牲となり
こうして僕は一人になった
これからはもう僕だけのお父さん
もう邪魔する者はいない
でもなぜだろうお父さん
泣いているのはなぜだろう
それから僕は勉強した
立派な大人になって
お父さんを喜ばせるために